密行-最後の伴天連シドッティの生涯
ローマからはるばるやってきたシチリア生まれの男は、屋久島の南岸に忽然と姿を現しました。 松林のなかでその男に遭遇した村人は、一杯の水を差し出し、自宅に招きました。今から315年前に起こった歴史の一幕です。 江戸で男を尋問した儒学者新井白石は『西洋記聞』を書き、日本人に国際的な視野を与え、日本の鎖国政策に大きな影響を与えました。 そして、2014年、没後ちょうど300年を経た夏に男の遺骨が偶然に発掘