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「今、私たちができる限りの選択を」
アフリカの伝統的なスカーフや福岡、久留米絣(かすり)の布の端切れを使った靴ひもブランドのshoeface(シューフェイス)。アフリカの雇用を守るためにフェアトレードの布を仕入れたり、捨てるはずだった布を活用しSDGsにこだわった商品。
そんなシューフェイスの製品を作る際に余ってしまったスカーフの布を活用しバッグブランドとして、さらに蘇らせた商品がOANDE。
『odds and ends=(半端もの)』の単語の文字をとってOANDE(オアンデ)。半端なものでも無駄にしないように、今あるものを使って商品を作っていこうとのコンセプト。
そんなシューフェイスとオアンデの両方のブランドを作成したのが松山さん。
松山さんの幼少期を探っていくと小さい時から服のリメイクが好きで、その想いが現在の商品にこもっている。誰しも大きなことができなくても、みんな「無理なく」地球に対してできる事していこうというSDGsに対して新たな答えに近いものがあった。
SDGsにこだわったシューフェイス、オアンデを考案した松山さんの想いとストーリーを聞いた。
「リメイクを通して心を培う?」
福岡県宗像(むなかた)出身の松山さん。
松山さんは、幼少の時からお母さんが若いころ着ていた洋服が好きだった。お母さんの洋服をおしゃれだと感じて、それをお下がりとしてよく着ていたそう。裁縫好きのおばあちゃんの影響もあり、小学校高学年になってからは自分で、洋服のリメイクをするようになり、自分好みの洋服を作っていた。
(宗像大社)
中学、高校生になり、古着屋さんに洋服を買いに行くようにもなった。
そして高校卒業後は、周りと同じように大学には進学しておこうと、大学に進学する。
しかし、周りに流されるままに進学した大学は松山さんには合わず「ここの場所にいていいのか?」という悶々とした時間を過ごした。
大学生のモラトリアム期間、初めて自分自身の人生や性格を見つめ直すことになり「自分が今まで何が好きだったか?」と問いかける。
思い返すと幼少の時から服をリメイクしたり、何かを創作する活動が好きであった自分に気づく。
当時は古着屋でアルバイトしていたということもあり、自分で自分の洋服を作ってみたいと大学を辞める決意をし、働きながら行ける服飾の専門学校に進学する。
「東京で揉まれて、福岡で再スタート」
専門学校卒業後は東京のアパレルメーカーに就職をする。
小さいアパレルメーカーであったので洋服を作る工程から、デザイン、そして工場とのやり取りなど、学校では学ぶことができない実践的な洋服制作の一通りを学ぶことができた。
そして都会は仕事以外でも刺激的なものが多く、同じように上京してきた友人たちと共にファッションショーを自分たちで開催し、改めて自分で何かを創作する楽しさも感じた。
しかし福岡から上京して東京での忙しい生活。
仕事も朝から夜まで、身体が持たないのも正直な気持ちだった。2年弱、東京での生活をするが、地元の福岡、宗像に帰る決断をする。
地元の宗像に戻った松山さん。
やはりファッションのことで働きたいと思い、靴屋さんでの仕事をしたり、そして帽子屋さんでの仕事も始めた。仕事をしながらも自分たちでファッションショーなどを開催したり、東京よりはゆっくりなペースになったが、地元で自分らしい生き方を見つけ始める。
「社長の想いと合致して新たな人生へ」
帽子屋さんでお店のスタッフとして働いていたのだが、帽子屋さんが一年で閉まってしまったのだ。その帽子屋さんを運営していた会社が卸の仕事をしていたので、その会社の事務員の仕事ではあるが正社員枠として採用される。
今まで販売の仕事をしていたところから一点として裏方での事務作業。松山さんは新しい仕事に意欲はあるのだが、慣れない仕事に苦戦したそう。
そんな大変な仕事での松山さんの癒しが、時間が空いたときに、会社から出ていた卸のB品をリメイクをしてSNSなどで自由に発信していた。
松山さんの会社の社長はずっと靴紐の事業をやりたいと考えていた。
しかし、今まで卸の事業がメインの会社であったため、生産工場などのツテや、商品制作のノウハウもない。なので新商品を作るなら、目新しいものを作らないとダメだと、そのためのアイディアを探していた。
そんな社長が目をつけたのが松山さんが産休中に細々と作っていたスカーフのリメイク。
このスカーフと靴ひもを組み合わせれば、今までにない斬新なアイディアになるだろう。
産休明けで職場に復帰してきた松山さんに、新しくスカーフと靴ひもを組み合わせた商品開発の仕事を任せたのだ。
「既に存在しているもので、新しいものを」
松山さんに託された新たな靴ひもの事業。靴ひもに込めたいコンセプトを考えた。
松山さんは今まで「SDGs」や「地球に優しく」と言うことはあまり考えたことがなかった。しかし自分に子供ができたタイミングで考え方が変わったと言う。
自分の世代だけが地球の自然の恩恵を受けるのでなく、この子達が大きくなる時にまで地球が綺麗でいてほしい。次世代にしっかりと美しい自然も残したいと思うようになった。
自分たちが作ったもので地球を汚すのでなく、自分たちの商品を選択してくれた人は自然と、地球に良き循環をもたらすものであってほしい。
SDGsや地球環境に良い製品を考えた時に、地球に負担のかからない生地を一から作った方がいいかもしれない。だけど、生地の開発をしようとしたら何年もかかってしまうし、生地を作るノウハウもない。
松山さんは地球に良い商品作りをしっかりと現実とすり合わせ、今できる中での最大限の選択をし「既に存在しているもので、新しいものを」と言う発想になった。
SDGsの活動をしようと考えた時に、世界を変えるような大きな活動をしないといけないと思いがちだ。
だが、大きい活動をしようと考えすぎて動けなくなるくらいなら、私たちができる中で最大限できればいい。
そして誕生したブランドがこちらのshoeface(シューフェイス)。
無地のなんでもないスニーカー1つにこのシューフェイスの靴ひもがあるだけで途端にブランドものの靴のように変わる。
中古のビンテージや着物を仕立てるには使われないような小さな傷や変色、傷みのある反物を使い、捨てられるものであったものから、新しい価値の物を作り出している。
(タンザニア産キテンゲシューレース)
(久留米絣シューレース)
他にもアフリカの伝統的な布や、久留米絣(がすり)の端切れの布を使っている。こちらは伝統を引き継がせるためにも貢献したり、アフリカ・タンザニアの布はしっかりとした現地のフェアトレードとして雇用を守るような取り組みになっている。
おしゃれは足元からと言う言葉があるが、SDGsも足元から想いを表現してほしい。
「更なるSDGsのために生まれたOANDE」
そんなSDGsを意識した靴ひものシューフェイスだが一足分の靴ひもを作るのにスカーフが半分以上余ることもあった。
この余った生地を有効活用したいと思い制作したのがOANDE(オアンデ)だ。
このオアンデはシューフェイスを作る上でどうしても出てしまう端切れ、また長く売れ残っているものや、シューフェイスで使えなかったスカーフなどを活用している。オアンデのために素材を仕入れていることはしていない。
だから正真正銘に今まで既存で捨てられるはずのものから新たな価値あるものを生み出している。
もちろん商品である以上、製品の実用性にもこだわっている。
スカーフ生地を使っているので一番に耐久性を考えた。スカーフの中でも耐久性のある生地を使い、そして重さのかかるところは2枚使うなど実用的に問題ないか、などチェックを重ねている。
実はスカーフの素材は生産には向いていない。
重ねて裁断するのも至難の業であり、アイロンがけも難しい。裁断面が極めてほつれやすかったりするので、多くの業者は生産の大変さから扱わない。
しかし、シューフェイスの生産過程で、その「古いスカーフの端切れ」が出てしまう。スカーフ生地のデザインはかわいいし、ごみにするのは忍びない。
もちろん手間暇もかかってしまうが、このスカーフ生地を使えば今までにない、個性的でかわいくておしゃれで、しかも地球にやさしいバッグができるはず。
その想いで松山さんはこのオアンデに挑戦した。
生産者の手間暇と引き換えに作られた想いの込められた魅力的なバッグなのだ。
「罪悪感ない世界になあれ」
松山さんはこのブランドにSDGsの想いを込めている。
しかし購入者にはブランドに込められたSDGsの想いに惹かれるよりも、デザインに惹かれて商品を買ってほしいと思っている。
元々幼少の時から服のリメイクや古着が好きだった松山さん。
その時は地球環境のことについて考えてリメイクを買ったわけではなかった。純粋にリメイクが好きだし、古着が好きだしとの「好き」の思いだけであった。
「好き」という感情は何よりものパワーを持っている。
オアンデもシューフェイスも「好き」を選んだら結果としてSDGsとの関わりがついてくる、そんなブランドになってほしい。
少しでも地球に良い商品が増えてくれたら、「罪悪感を持つことなく買い物をすることができる」そんな世の中になってほしい。
今後は地元の子どもたちに古着をリメイクするワークショップ、そしてそれを披露するファッションショーなどを開催したいと考えている。小さい時から「好き」なもの、そして「自分の居場所」を増やしていき、その「好き」「自分の居場所」が人知れず地球を綺麗にする活動に繋がるようになっていくことを願って。