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[ROKURO FLAT] white
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[ROKURO FLAT] white

商品サイズ φ130mm × 10mm 重さ 130g 注:全て手作業で製作される工芸品ですので、サイズ、グラムは前後いたします。また、模様も釉薬も全て手作業です。 日々、進化し続ける商品ですので、ご了承いただけましたら幸いでございます。 *取り扱いの注意点* 磁器製品の為、以下の注意点がございます。 長くお使いいただき、お楽しみいただけますと幸いでございます。 ○ご使用前 水またはぬるま湯、中性洗剤で洗ってからご使用ください。 ○ご使用後 水またはぬるま湯、中性洗剤を仕様してお洗いください。 洗ったあとは、早めに水分を拭き取り、乾燥した状態で保管してください。 *特に黒い製品ではマンガンを含んだ釉薬を使用しています。 ご利用いただくうちに、しっとりとした色味に変化いたします。 また、水分、油分が付着した状態で放置されますと水の跡が残ってしまう可能性がございます。 ご利用後は速やかに洗い、水分をお拭き取りください。
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Story

品物のストーリー

現代の生活に沿った器[Flat Plate]を京都から。
 通常、分厚くなりがちなフラットプレートですが、手作業での轆轤成形にこだわり、薄く軽やかに仕上げています。
 お使いいただくとテーブルの上が映えるように、また個性的な器や様々なカトラリーと合わせても品格が保てるように、工夫を凝らしたお皿です。
 hasuhaではお菓子皿としてのお使いをお勧めいたしておりますが、取皿として盛り皿としてお使いいただけます。

-white-
釉薬を吹き付けることにより、和紙のようなかすれた色合いになっています。土っぽさと優雅さを同居させた"白"になっています。

Learn Stories of Makers

「不変は衰退。変化は発展。」



畳の上で大切にされてきた和菓子と茶席の美しさ。和食器が持つ美意識。
その世界観を現代生活に取り入れ、テーブルの上でも表現できるように。
残すべきはそのままの伝統ではなく、受け継がれてきた「技法」と「美意識」だ。

flat plate Kyotoは和菓子専用のお皿として誕生。「いかに和菓子を良く見せるか」を目的に研究を重ねた結果、和菓子以外にも通用する薄く美しい平皿に辿りついた。

京都の地で時代と共に進化し発展してきた和菓子屋と陶芸家のコラボは、洗練された日本の美と、現代生活での使いやすさを共存させる新しい日本の食器を提案する。

伝統工芸を作っているという意識はない。
先人へのリスペクトを持ち、ただ良いものを生み出し日本の美を大切にしたい。
そして和菓子とろくろ作品を多くの人に楽しんでもらい、何かの探究のきっかけにしてほしい。

伝統は守られるべきものではなく、時代と共に歩むからこそ伝統なのだから。
flat plate Kyotoを生み出した【京菓子司 金谷正廣】6代目 金谷亘さんと、【六兵衛窯】清水宏章さんの想いとストーリーを聞いた。


「当たり前にあった大切なもの」



金谷さんは京都生まれ。安政3年(1856年)創業、江戸時代から代々続く和菓子屋【京菓子司 金谷正廣】の長男として育った。
お店の奥に住居があったため、菓子職人やパートさんに育ててもらったも同然の環境だった。当たり前に近くにあり過ぎて特別和菓子に興味を持っていたわけではなかったが、子供のころは餡子をもらって家の台所で丸めて遊んだりしていたため、和菓子と共に成長した幼少期だった。

大学は京都造形芸術大学(現京都芸術大学)へ進学。コンテンポラリーダンスについて研究し、卒業後は印刷会社に就職した。
就職理由は夢を叶えるため。
家は代々スーツを着て働いていない家系。スーツを着て、京都の中心地である四条烏丸で働くのが夢だった。どちらかといえばITやWEBツールを駆使して黙々と働く環境で、30歳までの時を過ごした。

当時、【京菓子司 金谷正廣】は祖母がメインで切り盛りしていた。
そんな祖母が体調を崩し入院。退院するまでのあいだ、店の仕事を手伝うようになった。
昼はお店の手伝い、夜は在宅で印刷会社の仕事。
そんな日々を続けていたが、祖母がお店に戻ってくることは叶わぬ夢となった。

…店を継がないと。

小さいころから継ぐことを意識したことはなかったし、誰かに強要されることもなかった。
それでも祖母が亡くなったとき、店を閉めようとは全く思わなかった。
守るべき職人さんたちもいるし、そもそも「店=家」だ。
こうして【京菓子司 金谷正廣】の6代目に就任した。

最初はなんとなく手伝いで足を踏み入れた世界だった。
でも、いざやってみるととても幸せな仕事だと思った。
和菓子は、誰かが誰かを喜ばせたい時に購入されることが多い。そんな幸せな瞬間に、和菓子を通じて関われることが嬉しかった。


「歴史の秘訣は伝統×時代」



京都で作られる和菓子:京菓子は、公家や武家による儀式などの影響を受け、伝統の祭礼や儀式のための供餞菓子、茶の湯によって洗練された茶菓子が作られ発展してきた。
【京菓子司 金谷正廣】もその一手を担い、利休の茶席で使われた銘菓「真盛豆」を製造するなど、庶民が楽しむ和菓子だけでなく茶席とのつながりとともに現代まで発展している。

そんな茶席が、コロナ禍では軒並み中止となった。和菓子の需要も減少。
まるで和菓子は不要不急のものと言われているようだった。
それでも続けてこられたのは、SNSに溢れる自宅で茶道を楽しむ人たちの写真があったから。どんな状況でも不要ではないし、なくしてはいけないものだと改めて思えた。
ただ気になったのはお皿。
畳の上で美を成立させるために作られている日本の食器は、テーブルの上では浮いているように見えた。
それならテーブルで和菓子を食べるためのお皿を作りたい。
京菓子が紡いできた日本の美意識を、現代の生活にも取り入れられるように。

京焼【六兵衛窯】の清水さんに依頼し、「テーブルで和菓子を食べるためだけのお皿」作りが始まった。


【六兵衛窯】も、江戸時代(1771年)から続く陶芸の工房。清水六兵衛という作家名を掲げながらも、各代の当主が家伝をベースにスタイルを変え、それぞれの時代に合わせた作品を生み出してきた。
茶道具を中心に創業してから、現在は食器や芸術造形など多ジャンルで作品を作っている。

歴史と共に進化してきた【京菓子司 金谷正廣】と【六兵衛窯】。
そのコラボは、伝統に新たな息吹をもたらす。


「flat plate Kyoto

ー京菓子・和食器の美意識をテーブルの上でー」



始まりは【渦文(UZUMON)】という和菓子専用のお皿。
ピンクや緑の和菓子が多いことから、その色が鮮やかに映えるよう青いお皿を作った。
こだわりは色だけでない。

和菓子を乗せて上から写真を撮ったときにピントが和菓子にしっかり合うよう、深さにもこだわった。また、あえて影を作ることによって皿上の空間を分ける和食器の美意識を大切にし、影を作る淵の部分も微調整。
「和菓子をよく見せる」「和食器の美意識をテーブルの上でも表す」ことを目的に研究に研究を重ね、薄く美しい平皿に辿りついた。


第二弾として作成したのが【ROKURO flat】。

和菓子のために作り始めたお皿だったが、予想外に料理人や海外からの観光客などからも好評だった。
そこで和菓子という制約をなくし、現代の生活様式に合わせながら、でも和食器の美しさは忘れないような、和食器作りに挑戦。

テーブルの上で美しく映える和食器はどういうものなのか。
突き詰めた先で完成した、ろくろの温かみを感じられる和のフラットプレートだ。



第三弾、【monotone】シリーズ。
二種類以上の釉薬を使う掛け分けの技法も用いながらも、同系色の釉薬を使うことで、モダンな雰囲気を醸し出すmonotoneシリーズを生み出した。

同じ色でも思い浮かべるイメージは人それぞれ。「くっきりと区切れない曖昧な部分にこそ新しい美しさの種が生まれるのではないか」という仮説のもと、monotoneシリーズでは、境界線がメインとなるkurokuroとshiroshiroを作っている。

陶芸において、どんな時も完成度の変わらない作品を作るのはそう簡単なことではない。
原料に含まれる鉱物によって違いが生まれ、均一のものを作るには高度な微調整が必要だ。常に研究し、熟練の技術で限りなく均等に作る。それでも焼き上げられると、自然なゆがみや曲線が現れる。

そんな作為が排除された世界にこそ魂が宿り、美しさがあるのではないだろうか。

様々なことがやりつくされている現代で、0から新しいものを生み出すのは難しい。
でも、何かと何かのかけ合わせで全く新しいものを作ることは可能だ。
大切にしているのは「伝統的な技法」と「新しいビジョン」のかけ合わせ。受け継がれてきた技術や美意識を現代に取り入れ、伝統の新たな価値を多くの人に提供していきたい。


「伝統とは守られないといけないものではなく、

先人へのリスペクトである」



「伝統離れ」を危惧する声が多かったが、近頃は変わってきたようだ。
陶芸が人気だったり作家市では行列ができたりと、“手作り” “伝統”への評価が上がっている気がする。
大量生産、大量破棄の時代は見直され、必要な分を、必要な人に届けることの重要性が提唱される。そんなSDGsの時代に、心を込めて一つずつ手作りされているflat plate Kyotoはぴったりだ。

伝統に興味を持つきっかけ・環境に興味を持つきっかけは人それぞれ。
何かを探究したいと感じるきっかけの入口に、flat plate Kyotoがなれるように。

今後も新たなシリーズを生み出していく予定だ。
お皿を使うために和菓子を買う人が増え、地方も含め和菓子業界が盛り上がっていく。廃業する和菓子屋がなくなる。
そんな大きな野望を持って。

「伝統を守るためというより、ただ良いものを作りたくてやってます。」
そう語る金谷さんと清水さんが作るからこそ、flat plate Kyotoはこれからも多くの人の心を惹きつけていくだろう。