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美を追求した先で出会った、私が夢中になれるもの
無患子(ムクロジ)という木の実をご存知だろうか?
別名「ソープナッツ」「ウォッシュナッツ」の名の通り、サポニンという果皮に含まれる成分の効果で水に浸すと泡立つ特性がある。
この特性を活かし、古くからインドやネパール、そして日本でも洗剤や先髪料、入浴剤として使用されてきた。
自然由来のものであれば流した後も環境に影響が少ないし、私達の先祖はそれを使ってきたのに、気がつけば自然由来の商品を探すほうが大変な世の中になっていた。
エステのプロとして美を追求した先に疑問を抱き、ムクロジを使った商品開発をスタートしたのは、「むくろじ生活」代表、梅澤ルミ子さん。
現在ではタイ・ネパールでムクロジを使った商品開発を行い、お肌にも大地にも優しい洗濯洗剤やシャンプー、コスメを日本に届けている。
異国の地でさまざまな壁を乗り越えながら、信念を貫き、むくろじ生活の商品開発を続ける梅澤さんにその想いとストーリーを聞いた。
私は普通じゃないのかな?生きづらさに耐えた学生時代
愛知県名古屋市で産まれた梅澤さん。
男兄弟に挟まれて育ったからなのか、女の子同士のグループ分けや、どこかに属して関係を築くのが苦手な子だった。
暗いわけでもないし、外で遊ぶのも、2人で誰かと会話するのも好きなのに、グループの中に入ると何処か孤独や違和感を感じてしまう・・・。
生きづらさはそれだけではなかった。
例えば、根拠がない「正しさ、等しさ」を押し付けられる学校という空間は疑問だらけだった。
どうしてランドセルは赤と黒なんだろう?
中学の靴下の長さはどうして決められているんだろう。
みんなと同じことができる人が評価されるその空間にずっと違和感があった。
抱えていた違和感から解き放たれたのは、高1の夏。
学校に内緒でアルバイトを始めた。
年齢も性別も違う人たちが一緒になって働き、「同じ」であることを求められなかった。
社会に出てみて救われた。
このまま学校に通ったって、自分のやりたいことは見つからないだろう。
であれば、社会人になりたい!
両親を説得し、16歳で社会人になった。
「美しさ」を追求した先に
本当に人生が変わった気がした。
檻の中に入った人生から外に出られたような、そんな感覚。
社会人のスタートは飲食店のアルバイト。
自分が一生懸命働くことで喜んでくれるお客様がいたり、お店の人から感謝してもらえる。
それがとても嬉しかった。
そして18歳からはエステ業界へ。
働いていた飲食店の店舗がなくなるタイミングで、次は大好きな美容やファッションといった華やかな仕事に携わりたいという気持ちから美容業界へ転身した。
過労や売上へのプレッシャー、ストレスで倒れ、休職したこともあった。
それでもやっぱり仕事がしたい、人のためになにかすることや綺麗にすることは、私にとって大事な役割だと感じ、エステの仕事は辞めなかった。
21歳の時、新たな職場で出会ったお店のオーナーに言われた言葉にハッとした。
自分の身なりを見て、「似合わない。やめなさい。」とバッサリ。
当時の自分の風貌はいわゆる「名古屋嬢」だった。
ブランド品を買って、良いものを身に着けて、濃いメイクをして、ロングヘア。
お金を使い、流行りに乗ることで自分の心の寂しさを埋めていた当時。
自分の存在価値を、自分を取り繕って成立させていた自分に気づかせてくれたオーナーの言葉。
ものではなく、自分自身の心を自分で満たせるようになろう。
人のため、会社のためだけでなく、自分のことも満たす。
それから17年、素晴らしいオーナーとともに働いた。
時代が進み、美容整形をする人も増えてきた。
表面の美しさを追求する時代の流れに逆行するように、疑問が湧くようになった。
「過去の自分もそうだったけど、見た目が美しくないと自分のことを承認してあげられないなんてことないんじゃないか。」
「ケミカルなもので造られた化粧品を自分に取り入れるのは健康にも環境にも良くないよな・・・。」
「エステシャンがマッサージをしたら、一時的には良くなるけど数日また過ごしたら疲れて帰って来るお客様。もっと根本的なことから変えていかないといけないんじゃないか。」
だんだんと自分が抱えてきたさまざまな疑問の根本部分を解決したいという信念に変わっていった。
美しくなりたいとか、老化したくないとか、
ありのままの自分を認められない、あの虚しさはどこから来ているんだろうか。
満たされた日本にいると、この問いの答えは見つからないかもしれない。
あえて物質的にも金銭的にも恵まれてないところに行ってみよう。
その時にはもう結婚し子どももいたが、子どもを連れてタイに行ってみることにした。
「ない」を探すより「ある」に気づく
たどり着いたのは、タイのクロントイにあるスラム街。
スラム街で生活する子どもたちを支援する幼稚園があり、何度か足を運んだ。
親がいない子、親から育児放棄された子・・・いろんな子がいたが、みんな明るく楽しそうだった。
「何がほしいですか?」と先生に尋ねたことがある。すぐに聞いてしまったのが失礼で恥ずかしく思ってしまうほど、彼らは幸せそうにしていた。
案の定「何も足りてなくないよ。」「十分だよ。」と返事があった。
自分の中にあった「スラム街=かわいそう」なんてイメージは一瞬で覆された。
彼らにとってはその生活で成り立っているし、すごくたくさんのお金がほしいわけでもない。
「何も持っていない」と思うと貧しく感じるが、「必要なものはすべてある」と思えば豊かに感じる。
そしてもう1つ気づいたのが環境のこと。
日本ではゴミの日が来たらゴミ収集車が不要なものを持っていってくれる。
目の前からゴミが一瞬で消える。
その後のことは、見えないからこそ考えにくかった。
この旅がきっかけで、梅澤さんは自分が使っている化粧品や日用品の原料をどのように取っているのか、どのように環境に変えるのかを考えるようになった。
そしてたどり着いたのが「無患子(ムクロジ)」。
市販の洗濯洗剤やシャンプーは便利で手軽な一方、製造から使用・排水後に至るまでの過程で環境にさまざまな影響を与える。
例えば合成界面活性剤は自然界で分解されにくく、水質汚染の原因になる。
日本も昔はムクロジから洗剤やシャンプーを使っていたのに、海外から多くの化粧品がその原料が手に入るようになり、ムクロジは姿を消していった。
調べたらインドやネパール、タイには自生しているらしい。
ここまで来たら、現地に行ってみよう。
こうしてむくろじ生活の活動がスタートした。
「自然の美しさで生きる」を丁寧に
ムクロジ。
陽に当てると飴色に透き通る皮を持つ丸い実。
実を振るとカラカラと軽い音を立て、皮を剥けば中から真っ黒な種が現れる。
この種が数珠の起源になったとも言われている。
108の煩悩の数だけムクロジの種をつないでいくと、災いから逃れたり、願いが叶うと伝承されてきた。
今もそんな神秘的な植物が自生しているネパールでムクロジを購入。
最初は木の実のまま販売した。
コットンパックに木の実を入れて、洗濯機で回しても洗濯ができる。
そして現代の生活になじむように商品開発をしていき、今は洗濯用洗剤、シャンプー、洗顔、ペット用シャンプー、クリームも販売している。
ケミカルが使えない体質の方も安心して使えるラインナップだ。
無添加なだけでなく、効能にもこだわったのが、美を追求してきた梅澤さんらしい。
例えば、この夏におすすめのシャンプー。
汗と反応しやすい油分を抑え、泡切れも良いため、シャンプーの洗い残しや毛穴のクレンジングができ、頭皮の健康を保つ効果が期待できる。
洗濯用洗剤は柔軟剤がなくても、柔らかく仕上がるのが特徴だ。
繊維のチクチクやお肌の乾燥が気になる方へ、天然の洗浄成分で優しく洗い上げてくれる。
洗剤残りや香料の心配もなく、自然の香りが心地よい。
だれも置いてけぼりにしない。豊かな心で包み込む、
ライフブランドをこれからも。
必要なものは最低限で良い。
最低限使うものが、自分の心も体も、そして大地も美しくしてくれるなら、私達はきっと自分のことを好きでいられるだろう。
そして、自分を本当に満たせる人はヒトを思いやることができる。
生きづらさを抱えながらも、人が好き・人のために働きたいという気持ちを大切にし、美を追求し続けた梅澤さんがたどり着いた「むくろじ生活」の活動。
それは決して簡単なものではない。
現在はタイの工場で商品開発を行っているが、ネパールの工場でもテストをしているという。
言語の壁があるネパールに何度も単身で渡り、想いを伝え、現地での雇用や商談を行う。
そして気候や環境の引き起こす問題に何度も絶望しながらテストを続けている。
それでも梅澤さんは諦めない。
ネパールは食料自給率がわずか10%。食品に限らず、日用品もそのほとんどを輸入に頼っている。
それでもヒマラヤの豊かな水、大地、そしてムクロジがあるのだから、きっとネパールの中で循環できる商品は作れる!
そう信じ、地方の村の人達も巻き込みながら、一緒に活動することを目指している。
豊かな心で出会い、向き合い、考え続けてきた彼女のつくる商品には、誰のことも、どの国のことも諦めない、優しさと温かさがある。
人生をかけて「本当の美しさ」と向き合い続ける彼女のこれからの挑戦を、心から応援したい。