花がみずみずしく長持ち 針のない剣山/L size
個数3~10
Transparency Points
透明性項目
品物のハイライト
この品物の注目して欲しいポイント
作り手
品物の生産に関わった作り手の顔とコメント
生産地
品物が作られた場所
原材料
品物の素材や原料
青銅
100%
リサイクル素材
リサイクル素材が使われている割合
江戸時代から引き継がれる、循環型ものづくりを続けています。
ロケット部品素材の供給を実現させた高精度な精錬技術を強みに、純素材や廃盤となった製品、削り粉などを配合・溶解し、日本産業規格に適合した素材に循環させて商品へとアップサイクルしています。
SDGsへの貢献
この品物がどのSGDsに貢献しているか
江戸時代から引き継がれる、循環型ものづくりを続けています。
「アルミ合金」の場合、新聞印刷時に使用されるアルミ版を800°Cの高温で溶解、不純物を除去し高純度アルミニウムを生成することで、製品へと生まれ変わります。
これからも時代に応じて、必要なものを必要なだけ生産し、環境への配慮を続けてまいります。
影響・効果
社会にどんな影響・効果があるのか
純素材や廃盤となった金属製品、削り粉などを自社内精錬し、日本産業規格に準ずるmade in Japan の素材にアップサイクルしています。地球上で限られた鉱物を循環し、シンプルなカタチで皆さまにお届け致します。
文化遺産・伝統工芸品
認定されている称号、受賞歴等
✿ 令和2年度金沢かがやきブランド 生活関連部門 受賞
✿ 第46回石川県デザイン展 「工芸デザイン部門」 九谷陶磁器商工業協同組合連会理事長賞
✿ JETROクールジャパン海外需要開拓プログラム 「TAKUMI NEXT 2020」 採択
レア度
品物の希少性
Story
品物のストーリー
1714年創業、加賀藩主前田家に仕えた鋳物師がルーツの株式会社金森合金。
ロケット部品素材を含む産業用機械部品を供給しています。
2019年、江戸時代から今日まで脈々と受け継がれてきた砂型鋳造技術と、
金属素材そのものが持つ機能性を活かし、
生活のシーンを美しく彩るライフスタイルブランド「KAMAHACHI」が誕生しました。
光の角度により表情を変える鉱物の美しさ、
職人の手仕事により使い込むほどに生まれる独特の風合いをお楽しみください。
Learn Stories of Makers
株式会社 金森合金について
金森合金は、1714年(正徳4年)に創業された、加賀藩主前田家に仕えた鋳物師がルーツの鋳物会社です。
1611年(慶長16年)に高岡へ入城した前田利長の城下町における産業政策の一環で、御鋳物師(いもじ)七人衆に任命された金森弥右衛門が鋳物商を創業、高岡鋳物の礎をつくりました。その後、金森の職人が製造した鍋釜は市民の台所で欠かせない道具となり、現代に至るまで300年の月日を経て、匠の技を引き継いでいます。
江戸時代から今日まで脈々と受け継がれてきた砂型鋳造技術をベースに、金属素材そのものが持つ機能性を活かし、生活のシーンを美しく彩る道具を作りたい。2019年、ライフスタイルブランド「KAMAHACHI」が誕生しました。
光の角度により表情を変える鉱物の美しさ、職人の手仕事により使い込むほどに生まれる独特の風合いが魅力です。
現在は、砂型鋳造製法でロケット部品素材を含む産業用機械部品の工業、ライフスタイルブランド「KAMAHACHI」の工芸に取組んでおります。
参考URL:https://www.kanamori1714.jp/
https://www.kanamori1714.jp/about
人々の生活に寄り添う親切な気持ちが反映された道具づくりを
金森合金の創業者が、加賀藩主前田家に仕えていた鋳物師だったこともあり、季節を生活の中に取り入れ楽しむ文化の尊さや生活文化の厚みを十分に理解していました。生け花に携わる方が日本で一番多い石川県でさえ、現代人の生活はとにかく多忙で、活けた花を愛でたり、生活を楽しむ余裕が少なくなっている状況を改善したい、もっと気軽に豊かな生活を楽しみたい、そんな願いから生まれるものづくりを目指すことを原動力として、商品開発を行っています。
例えば、小さな子どもやペットが家庭にいる場合、家の中で花を楽しむための花瓶でさえ、割れたり倒れたりする危険性を考えると、利用が躊躇われます。または、テーブルセッティングや食事そのものに時間をかけ、カトラリーレストを利用する心の余裕も感じられない⋯⋯そんな現代人のために、豊かな生活文化を取り戻すきっかけを作りたい。そんな想いから、商品づくりのヒントを探しています。
少し専門的な技術のお話
300年を超える伝統の技術とは、どんなものでしょうか。
第一ステップとして、木型職人が、商品の型を製作します。その型の上型/下型を砂で型取り、鋳型を作ります。金属素材を自社内で精錬し、溶解して鋳型に流し込みます。冷えて固まった金属を砂から取り出し、製品を仕上げていきます。
木型職人の作業以外はすべて、自社内一貫生産で商品を製作しています。
創業1714年、江戸時代から継承してきた砂型鋳造は、300年続けてきた「循環型ものづくり」の工程により支えられています。
通常、鋳物会社はインゴット(純素材)を金属精錬会社より購入するのが一般的ですが、金森合金は、自社内精錬技術による「循環型ものづくり」を継承してきました。
ロケット部品素材の供給を実現させた高精度な精錬技術を強みに、純素材や廃盤となった製品、削り粉などを配合・溶解し、日本産業規格に適合した素材に循環させています。アルミ合金の場合は、新聞印刷時に使用されるアルミ版を800°Cの高温で溶解、不純物を除去し高純度アルミニウムを生成することで、製品へと生成します。
時代に応じて、必要なものを必要なだけ、循環型ものづくりを続けています。
参考URL:https://www.kanamori1714.jp/business
https://www.kanamori1714.jp/sandcasting
未来に残すべき商品づくりを考える
「ものづくりは、次の300年に続くための一つの表現方法。300年続けてきたことを、次の300年続けていくために、残すべき技術・道具・想いを表現する手法としてのものづくりを大切にしていきたい」と話す24代目、高下裕子さん。女性経営者として何ができるのかを考えながら、先代たちが時代に応じて、「必要なものを必要なだけ製作してきたスタイル」を受け継ぎながら、自分自身が表現できるのもは何かを見てみたいという強い想いが、継承していくんだというパワーになっています。
鋳物・金属という特に女性にとってなじみがない素材を使って、「自分だったらどのようなものやサービスが必要だと感じるか」を考え、素材機能性を無理なくシンプルに活かし、それ自体が美しく、使うことで気持ちが癒されるような商品を作ることを目指しています。
試行錯誤の結果生まれた温もりあふれる商品を手に取ったときの消費者の反応を見てみたい。変化が激しく、無機質に囲まれた現代生活のなかで、ふと気持ちが落ち着き、癒される時間を提供できるような商品を提供したい。それこそが、金森合金が考える「次世代に残すべき商品」です。
鋳物業界は、2009年のリーマンショック以降、右肩下がりで国内生産量が減少し、国内の鋳物工場が廃業しています。未来に残すべき技術・道具の衰退に危機感を覚えるからこそ、伝統的な工程は伝承しながら、時代に応じて作るものを変化させる柔軟なものづくり産業へと発展していく必要があります。金属が固体から液体へ、また固体へと変化を遂げるように、消費者のニーズを柔らかく受け止め、表現してゆく姿勢。地球上で限られた鉱物を循環し、必要なものを必要なだけ製作する循環型ものづくりを継承するためには、そんな信念こそ、伝統継承に必要な神髄なのかもしれません。