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秋草千鳥6寸スープボール
秋草千鳥6寸スープボール秋草千鳥6寸スープボール

秋草千鳥6寸スープボール

サイズ  直径18.5㎝×高さ5.5㎝
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日本国内発送のみ
ショッププロフィール
山口洋一工房
山口洋一工房
7品
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¥8,800(税込)
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品物のハイライト

この品物の注目して欲しいポイント

文化伝統
地域への愛
匠の技
手作り
限られた品物

作り手

品物の生産に関わった作り手の顔とコメント

山口洋一
長く続けていきたいと思っています
職人

生産地

品物が作られた場所

佐賀県西松浦郡有田町

原材料

品物の素材や原料

自然素材の割合
100%

陶石

99%

顔料

1%

SDGsへの貢献

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レア度

品物の希少性

技術や人が特別
希少性の詳細・理由
注文いただいてからその方のためにお作りします。
山口洋一工房
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Story

品物のストーリー

山口洋一工房は、山口洋一と妻久子の2人で食器を作っている窯です。

作るのは磁器の食器、染付の器。

有田に生まれ有田に育った僕は、やはり磁器にはこだわりがあります。

丈夫で清潔、白い地肌にしっとりと落ち着いた藍の色。

食器としては最高の素材だと思います。

ただ、とかくに冷たいというイメージで見られることが多いのも事実。

食事はやっぱりあったかい中で食べたい。

器にもぬくもりが欲しい。

僕は磁器にこだわりながらも、

何とか手のぬくもりが感じられる器を作っていきたいと思っています。
普段の生活の中で出番の多い食器になれることを願ってモノづくりをしています。

Learn Stories of Makers

「人の手による暖かさをこだわり抜いた有田焼職人」


日本の伝統工芸の一つの有田焼。江戸時代から受け継がれている有田焼は現在でも名は高く、食器としての使用はもちろん、作品として床の間に飾られるものまで多種の有田焼がある。そんな有田焼の産地の佐賀県有田で生まれ育った山口さん。

「有田に帰ることは有田焼と関わった人生を生きること」

その想いで20半ばに有田に戻ってきてから有田焼の食器職人として40年活動をしている。

有田焼は頑丈であり、何より食べ物を扱う上で大事な清潔感もある。有田焼は食器として相応しい作りだという山口さん。そんな有田焼の食器に温もりをもたらしたい。山口さんの作る有田焼を使って「家族が暖かくなってくれるようになる」というのがこだわり。

伝統工芸の有田焼も分業制が進む中で、山口さんは一人でろくろから削り、絵付けまでを担う。伝統工芸の有田焼に込めた山口さんの想いとストーリーを聞いた。


「有田で育ち有田焼と共に育ち」


「有田焼」という名前は全国でも知られているだろう。

佐賀県有田町。人口2万人ほどの町であるが、この町で暮らす人のほとんどの人が有田焼きに関する仕事をしているという。有田焼を作る職人もいれば、販売する側の人もいる。町全体が有田焼の生産に栄枯盛衰が担われているような独特な町なのだ。


(有田焼陶祖神・陶山神社)

そんな有田で生まれた山口さん。父も有田焼と関わる仕事をしていた関係で、小さい時から有田焼を見て、日常の中に有田焼がある環境で育ってきた。

中学を卒業し高等専門学校に進み、そのあとは一度は大阪で就職、その後は関東に生活拠点を移すが、これからの長い人生を考えた時に、やはり生まれ育った有田に戻って一生を過ごしたいと想い、有田に帰ることにする。


磁器の町、佐賀県有田。

当時の有田は有田焼と関わるような職しかなかったと言っても過言ではなかった。有田に戻って暮らすと決めた山口さんは「自分は有田焼職人になるんだ」というような特段の覚悟を決めたわけではなく

「有田に帰るということは有田焼に関わる人生になること」

生まれ持って染み付いていた有田焼の遺伝子があったかのように、山口さんは有田焼に関わる人生に自然と入り込んでいった。


「工房での有田焼の修行」


山口さんは自身の性格を鑑みた時に、自分は有田焼を売る側の仕事よりも、有田焼を作る側の方が向いているだろうと、有田焼を作る工房に就職をした。

有田焼は分業制で作るのがほとんどである。ろくろを回す、窯で焼く、絵を入れる。一つ一つの工程全てに職人のようなプロフェッショナルな技術が必要で、その全ての技術を一人で担うことは技術的な面で難しいのだ。

しかし、山口さんが就職した工房では山口さんの任されたポジションが全ての工程をみて回ることができるポジションであったため、運よく全ての工程を学ぶことができたのだ。

もちろん有田焼の技術を覚えるまでに努力はあっただろうが、山口さんは有田焼の職人としての気質があったのだろう。自然と体が技術を覚えていってくれた。そして工房で有田焼を焼くことに向き合って10年ほどの年月が経った。

ある程度自分でも有田焼の作り方というのを熟知していくと、完成した有田焼の中で自分が関わったのがたった一部というのが物足りなく感じて来るようになってきた。

「最初から最後まで全部を自分一人で作ってみたい」

一つの有田焼の中に、自分の想いを込めて作り上げたいという感情が芽生え始めた。

そして働いていた工房をやめ、独立し、自分の山口洋一工房を立ち上げた。


「自分の追い求めた有田焼を」


山口さんは、自分だけの有田焼を作る工房を設立した。

「自分は、観賞用の有田焼を作る作家ではなくて、職人でありたいと思っている」そのように語っていた山口さん。

作った有田焼が飾られて終わるのではなく、購入してくれた人の身近なものになってほしいとの想いから有田焼での食器を作る。


有田焼という特徴は家庭用の食器としては一番ふさわしいのではないかと山口さんは思っている。

理由としては、有田焼は器の中で頑丈な磁器であるということ、そして食べ物を扱う食器として何よりも大事な清潔感がある。

ただ有田焼というのは白い色を追及してきた歴史もあり、白い器のものが多い。しかし、白い陶器というものは冷たさが出てしまうので、なるべく鉄分が多い土を選び、焼いた時に青みが出るようなこだわりがある。

頑丈、清潔感という食器として相応しい素材の有田焼に山口さんは家庭での温もりを足しているのだ。

家族の団欒の姿を想像すると、家族の姿や笑顔、そして家庭の優しい料理が思い浮かぶだろう。その家族団欒の姿の中によく目をこらすと、料理の器もある。その料理の器からも暖かさを感じるようになってほしい。


「有田焼の作り方」


伝統的に分業制が取られている有田焼。全ての工程を一人で全てを担っている人は有田の中でも珍しい。

もちろん一つ一つの作品に想いを込め、魂を込め制作しているのだが、一つ一つに根を詰め過ぎないことも大事だと言う。長く有田焼職人として活動を続けることを一番に考え、次の作品に取り組むための余力を残すことも大事なのだ。

こちらは有田焼の製作過程の動画。


磁器のロクロ成型・作り


磁器のロクロ成型・削り



磁器の絵付け(山口洋一工房)/染付


有田焼をうまく作るためには、有田焼が好きかどうかが大きいと言う。一つの作品を製作するためには長い時間、有田焼に向き合い続けないといけなく「有田焼が好き」という気持ちがないと続けるのが難しい。

そして絵入れの工程については山口さんの奥様も一緒に活動してもらっている。絵入れに関しては奥様の方がセンスがあると山口さんは笑って言う。

「この現代にでも職人がいる意味」


時代の移り変わりで最近は職人の人たちにもSNSやらWEBでのマーケティングなどを求められるような時代になってきているが、山口さんはネットでの販売は積極的には行わないという。

元々分業制での生産体制を取ることが多い有田焼。最近は生産効率をあげて機械で作った有田焼も多い。


デザインの問題は別にして、人の手で作った有田焼と、機械で作った有田焼を写真で比べてみた場合にそこまでの違いは写真の中では分からないという。

ただ手作りと機械の違いというのは、実際に手にとってみるとその違いは分かる。

本当は対面で販売して、お客様を前に「ここの手作りのこだわりを感じてほしい」と説明をしたい。だからこそ今までネットでの販売は積極的ではなかった。

しかし時代の流れにも逆らえるものではない。だからこそ、今回のTells Marketでは山口さんがどのような想い、こだわりで有田焼に向き合っているかをしっかりと伝え、ここの文章を読んだ上で、納得して山口さんの有田焼を手にしてほしい。

また山口さんは決して手作りが良い、機械が悪いと言うことは思っていないとも話していた。機械で作る綺麗さに美しさを感じる人もいるだろう。手作り感がほしいのか、それとも機械で作る方が素敵に感じるのか、それは購入者の好みで判断してほしい。


「有田焼は家庭の味」


山口さんはこの時代に人の手で作る意味を考え、あえてさりげない形で「手て作ったよ」と言う跡を残したい。それが機械には絶対に作れない、手の温もりとして、家族を彩る温かみをしっかりと表現している。

山口さんが作った有田焼はセレブが買い求めるような代物にはしたくないと言う。一般家庭と自分で認識するような人に手にとって使ってもらいたい。

もちろん有田焼は安いものではないが、一般家庭の人でも、ちょっと背伸びをすれば届くような値段にしている。普通の家庭に彩を添えるように、山口さんの有田焼が存在してほしい。