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DENIM DARUMA "6" STANDARD OCEAN
ストーリー
DENIM DARUMA "6" STANDARD OCEAN

DENIM DARUMA "6" STANDARD OCEAN

2024/10/23・byACRAFTACRAFT

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「その人の想いを現代に残す。

ー紡がれるのは、自分だけの軌跡ー」



思い出のデニムを切り貼りして作られる、世界にひとつ、唯一無二のデニムダルマ。
仕事でできたシミ。
転んで破れてしまったあと。
いつも使うポケットの色褪せ。
一つとして同じものはないデニムから作られるダルマは、想いを紡ぎ未来へ残す。

作っているのはACRAFT代表の清水葵さん。
「温故創新」をテーマに廃棄となるデニムを用いて作品を生み出してきた。
昨今、サステナブルという言葉が流行っているが清水さんの作品は括りではないという。
歴史を紡ぐACRAFTの作品は、想いを現代に残すアート。

元プロスケーターという経歴を持ち、30歳になるころアーティストへと転身した清水さん。履き倒して傷だらけになったデニムから着想を得てデニムダルマを生み出した。

「スケーター時代に得た何度転んでも立ち上がる精神が、今の自分に繋がっている。」

そう話す清水さんの、想いとストーリーを聞いた。

「青春を捧げたスケートボード」



神奈川県寒川町出身の清水さん。
小さい頃はやんちゃで、自分はクラスの中で一番イケている!と思っているような子供だった。
怖いもの知らずで好奇心旺盛。気付けば勝手にどこかに行ってしまうことも多く、勉強よりも体や手を動かすことが好きだった。特に図工の授業は熱中して取り組んでいたという。

人生の転機は中学生の時。
父がヘリコプターの免許を取得して年に1度アメリカを訪れており、何度かついていくことがあった。そこでストリートカルチャーだったスケートボードに触れ、かっこよさに驚いた。
プロスケーターになるために高校には行かず、どんどんのめり込んでいった。
青春時代を全てスケートボードに捧げた結果、16歳の時にスポンサーが付き、19歳でプロになる夢を叶えた。

「自分だけの何かで一番に」



いざプロになり直面したのは、上には上がいるという現実。
自分よりもレベルが高い選手が何人もいる状況に、「ここで同じ土俵で戦っていても自分が一番になれることはない」と実感した。

でも自分は勝ちたい。

だから、他の人とは違うプロスケーターの在り方を目指した。
大会に出場するのではなく、雑誌などのメディアに多数出演。「ニクソン」や「リーボック」「バックチャンネル」「ムラサキスポーツ」といった有名ブランドをスポンサーに、自分の好きなスケートボードとファッションをかけ合わせた働き方を見つけた。


二度目の転機は、スケートボードに注ぎ込んだ20代も終わりに差し掛かり、今後のことについて考え出したころだった。
自分の周りにはイラストレーターやデザイナー、ライターなど、自ら何かを生み出して生活している人が多かった。

スケートボードは体力がいるスポーツだ。一生食っていけるわけではない。
そう考えたとき、手に職があるクリエイターたちがうらやましかった。

自分も自分自身が生み出したもので誰かの喜びを作って、仕事にしていきたい。
それからはスケートボードを続けながら、ステンシルやコラージュに取り組んだ。その中でデニムの魅力に気付く。

スケートボード中にずっと履いているデニムは、様々な顔を見せている。
転んで破れてしまったところ、血が滲んでシミになっているところ、色褪せているところ。
それぞれの努力や思い出が詰まったデニムは素材として魅力的で、このデニムこそがアートではないだろうか。

過去によって表情が変わるデニムから着想を得て、デニムを切り貼りし、アート作品を作る活動をスタートした。




作品は思っていた以上に周囲から好評だった。
友人の結婚式のウェルカムボード作成を何度も引き受け、少しずつ仕事を受けることも増えていった。

アートとしての表現をもっと豊かにしたいと、人の顔や写真をデニムの切り貼りで再現し、作業はどんどん細かくなっていった。

それでも、やっぱり一番になるのは簡単ではなかった。
世界に目を向けると、イギリスに同じことをしている人がいた。その人の技術はすさまじい。なんだ。自分は二番煎じじゃないか。
それなら、とデニムで時計を作ってみたりもしたが、これは日本人である自分だからできることではない。

世界中の誰ともかぶらない、自分だからこそ生み出せるものって何だろうか。
オンリーワンを探し求め、ダルマという答えを見つけた。

「限界のその先へ。

頑張るあなたを見守り、背中を押すデニムダルマ」



コンテンポラリーアートブランド「ACRAFT」は、「葵がつくるアート」という意味だ。
清水さんにしかできないアートを生み出している。

調べれば調べるほど、ダルマの世界は奥深かった。
眉毛は鶴、頬派は亀、髭は竹や富士山など、縁起物とされるものが詰め込まれている。どうせならオリジナルの顔を作りたいと、込められた意味を調べながら鶴(眉毛)と亀(髭)と富士山(口)を用いてACRAFTオリジナルの表情が出来上がった。

デニムでのダルマ作りは決して簡単ではなかった。
楕円形にまっすぐ切り貼りするのが難しいだけでなく、どうしても切れ目ができてしまう。切れ目のない自然なダルマを完成させ、人に見せられるようになるまでに1年の月日を要した。

朝から晩までデニムダルマのことを考え続け、悩み続けたつらい時期を乗り越えられたのは「何度転んでも起き上がる」というダルマに込められている「七転び八起き」と同じ想いをスケーター人生で培ってきたからだった。


スケーターとして得た知名度は全て封印。
水面下でACRAFTの活動を続けた結果、海外からの問い合わせをきっかけに徐々に反響が大きくなっていった。有名アーティストとのコラボやNHK WORLD JAPANにも取り上げられるなど国内外での人気を獲得し、最近ではNEWERAともコラボをおこなっている。


制作はフルオーダーも受注。お客様から履き古したデニム(時には違う素材の洋服)を頂き、そのデニムとの思い出や叶えたい願い、想いをヒアリングしダルマに変身させる。
体のデザインもリクエスト可能で、わがままを詰め込んだ世界に一つだけのダルマの制作が可能だ。

中古のデニムにこだわる理由は想いや思い出を紡ぎたいから。
色褪せていたり、破れていたり、それぞれの色があるからこそ味のあるダルマになる。
軌跡がつまったデニムダルマ。買った方は初心を忘れることなく、過去を繋いで想いを叶えてほしい。その人生のそばに、デニムダルマが寄り添っている。

「目指すは人間国宝。ダルマで世界を繋ぐアーティストに」



今に満足せず、上を目指し続ける清水さん。
次のステージは、世界中の様々な生地でのダルマ制作だ。
そしてもっとデニムダルマの知名度と価値をあげ、日本の外交で大使館に贈呈されるような存在を目指す。
いろんなものを背負って、日本と世界をつなげる活動をしていきたい。

また、自分はあくまでもダルマ職人ではなくACRAFTのアーティスト。
招き猫などの他の作品にも取り組んでいく予定だ。ソロの個展ももっと実施し、いつか会場全てをプロデュースした個展を開くのが目標だ。
いろんな人を巻き込み、全員で楽しんで想いを紡いでいきたい。

今の地球はいろいろなものが便利になりすぎて、人間が退化してしまっている。
機械に任せ、予定調和の世の中は面白くない。

あえて時代に逆行し、アナログになっていこうじゃないか。

手でできることは手でおこない、それぞれの色が濃くなる世の中へ。
何度転んでも立ち上がる清水さん。この先何があっても、機械では表現できない歴史の色を、清水さん自身の手で紡ぎ続けていく。