クラフトビール各種
FLORA FERMENTATIONのファーストバッチ。
まず初めに、ファントムブルワリーとしてビールをリリースさせていただいたHINO BREWING様に深く感謝申し上げます。
自分たちのブランドのビールを0→1で作るということは初めての経験。
ブルワー人生のなかで、ある意味一番緊張した仕込みだったかもしれないです。
しかも日野の醸造設備は使ったことがないオープンファメーメンター。自分たちが導入する予定ではない醸造設備で仕込み。
さぁ、何を作ろうか?
3人で話し合った結果、、、
よし、ペールエール作ろう。
それもめっちゃクラシックなやつ。ホップはカスケードとセンテニアルで。(カスケードは上富良野産使ってます。) アロマは流行りの品種より強くないので、結構多めにドライホップしました。マスカットの香り強めです。酵母は北欧の地 ノルウェーで古くから農家の間で使用されている酵母 KVEIK(クヴェイク) 。KVEIK酵母の中でも菌株によって、まったくキャラクターが異なり、今回はそのなかでもクリーンなアロマプロファイルをもつLUTRA(ルートラ)という株を選択。
通常のエール酵母は20℃前後、ラガー酵母は10℃前後で発酵させるのに比べ、KVEIK酵母は20-40℃、2,3日できれいに発酵できるから、もはや変態なのかもしれない。(これも3人とも初めて使ったので、恐る恐る使いました。)
また、ファーストバッチは滋賀県のアイデンティティー的なものを入れたかったので、近江米を使用して少しドライにしました。
私は東近江市のとある集落に住んでいますが、家の周り全員、米農家という農村地帯。米の収穫時期になったら、お隣の農家さん宅まで台車を引いて一年分の玄米を購入します。これが安いし、めっちゃくちゃおいしい。滋賀県のフローラの一つは間違いなく米ですね。
アメリカのクラフトビール文化が花開き始めた1980年代、私たちはまだ生まれていないですが、ファーストバッチはクラフトビールの先人達へのリスペクトの意味を込めて、オールドだけどオールドだけじゃないアメリカンペールエールを作りました。