青みかんふりかけ
「ふりかけ」という言葉だけでは、伝えきれない価値。
私たちが注目したのは、実ではなく、その「皮」。
そして、完熟ではなく、その「未熟」な力です。
通常、みかん農家にとって夏の「摘果(てきか)」作業は、秋に大きく甘い実を育てるために、やむを得ず実を間引く作業です。
まだ青く小さな実は、その多くが活用されてきませんでした。
しかし、私たちはその青みかんに、無限の可能性を見出しました。
夏の太陽を浴び、これから熟そうとするエネルギーの塊。
その皮には、驚くほどの鮮烈な香りと、完JULC(完熟みかん)の数十倍とも言われる「ヘスペリジン」が秘められていたのです。
私たちは、この恵みを余すことなく活かすため、一つ一つ丁寧に手作業で皮をむき、最適な温度で乾燥させます。
熱を加えすぎれば、命である香りが飛んでしまう。
乾燥が足りなければ、上質なほろ苦さが雑味に変わる。
日々の天候やみかんの状態を見極め、五感を研ぎ澄ませる職人の技が、ここにあります。
こうして、自然の恵みと人の手が融合し、単なる薬味ではない、
一口で夏の情景が浮かぶような「青みかんふりかけ」が完成します。
焼き魚や冷奴といった和食から、オリーブオイルと合わせてカルパッチョへ。
日常の食卓に、洗練された酸味と健やかな活力を添えてみませんか。