生花の美しさを永く楽しめるドライフラワー。その作り方は意外と簡単で、自宅で気軽に始められます。この記事では、初心者でも失敗しない方法から、色鮮やかに仕上げるコツまで、詳しくご紹介します。ぜひ、あなたも素敵なドライフラワー作りにチャレンジしてみましょう。
ドライフラワーの魅力と作り方の基本
ドライフラワーは、生花を乾燥させて長期保存できるようにした花のこと。自然な風合いを残しながら、インテリアとして楽しむことができます。作り方には大きく分けて自然乾燥、シリカゲル、グリセリンの3種類の方法があり、それぞれに特徴があります。
ドライフラワーの魅力は、なんといってもその永続的な美しさにあります。生花とは異なる、アンティークな雰囲気や独特の風合いは、インテリアとしても人気が高く、特別なスキルがなくても手軽に始められるのが特徴です。また、思い出の花をドライフラワーにすることで、大切な記念日の思い出を形として残すことができます。
乾燥方法によって仕上がりが大きく変わるため、作りたい雰囲気や用途に合わせて適切な方法を選ぶことが重要です。例えば、ナチュラルな風合いを活かしたい場合は自然乾燥が、鮮やかな色合いを保ちたい場合はシリカゲル法が適しています。
ドライフラワーに向いている花の種類と選び方
ドライフラワーに適した花を選ぶことは、成功への第一歩です。バラ、カスミソウ、ラベンダー、スターチス、アジサイなどは特に向いています。これらの花は水分が比較的少なく、乾燥させても形が崩れにくいという特徴があります。
選ぶ際のポイントは、花びらの厚さと水分量です。薄すぎる花びらは乾燥時に縮みやすく、水分が多すぎる花は腐りやすい傾向にあります。また、花の状態も重要で、満開よりもやや硬めの蕾に近い状態の方が、きれいに仕上がりやすいでしょう。
花の種類 | 向いている理由 | 推奨乾燥方法 |
バラ | 花びらが厚め、形が崩れにくい | 自然乾燥/シリカゲル |
カスミソウ | もともと乾燥に強い | 自然乾燥 |
ラベンダー | 香りも楽しめる | 自然乾燥 |
アジサイ | 大きな花で存在感がある | シリカゲル |
スターチス | 色落ちしにくい | 自然乾燥 |
失敗しない!ドライフラワーの作り方3つの基本ステップ
ドライフラワー作りの基本的な手順は、「準備」「乾燥」「仕上げ」の3ステップです。まず準備段階では、花の状態チェックと水洗いが重要です。茎や葉についた汚れをきれいに落とし、水気をよく拭き取ります。この時、花びらを傷つけないよう注意が必要です。
乾燥段階では、選んだ方法(自然乾燥、シリカゲル、グリセリン)に応じて適切な環境を整えます。特に重要なのは、直射日光を避け、風通しの良い場所を選ぶことです。最後の仕上げでは、余分な埃を払い、必要に応じてヘアスプレーなどで保護します。この3つのステップを丁寧に行うことで、美しいドライフラワーを作ることができます。
吊るす方法:自然乾燥で作る、おしゃれなドライフラワー
自然乾燥は最も手軽で伝統的なドライフラワーの作り方です。花を逆さに吊るして乾燥させることで、自然な風合いを残しながら、アンティークな雰囲気に仕上がります。ただし、花の種類や環境によって乾燥期間は1週間から3週間ほどと幅があります。
理想的な乾燥環境は、温度18-25℃、湿度50-60%程度の風通しの良い場所です。浴室や台所など湿気の多い場所は避け、直射日光の当たらない場所を選びましょう。花束は小分けにして、茎をゴムやリボンでしっかりと束ね、S字フックやクリップを使って吊るします。
シリカゲルを使う方法:色鮮やかなドライフラワーを簡単に作る方法
シリカゲル法は、花の色と形を最も美しく保てる方法です。特に重要なのは、シリカゲルの量と埋め方です。容器の底に2-3cmほどシリカゲルを敷き、その上に花を置き、さらにゆっくりとシリカゲルをかけていきます。花びら一枚一枚の間にもシリカゲルが入るよう、丁寧に作業を進めます。
乾燥方法 | 所要時間 | 色の保持度 | 特徴 |
自然乾燥 | 1-3週間 | △ | 自然な風合い、手軽 |
シリカゲル | 3-7日 | ◎ | 鮮やかな発色、形状維持 |
グリセリン | 2-3日 | ○ | しなやかさが持続 |
乾燥時間は花の大きさや種類によって異なりますが、一般的に3-7日程度です。乾燥が完了したら、優しくシリカゲルを払い落とします。シリカゲルは繰り返し使用できますが、乾燥後は必ず再生(電子レンジや天日干しで乾燥)させてから保管しましょう。
グリセリンを使う方法:葉や茎も美しく仕上げる方法
グリセリン法は、特に葉物や茎の多い植物に適しています。グリセリンと水を1:2の割合で混ぜた溶液を作り、茎を2-3cm切り戻してから浸します。この方法の特徴は、植物組織の中の水分がグリセリンに置き換わることで、しなやかさを保ったまま保存できることです。
処理時間は2-3日程度で、葉や茎が少し濃い色に変化し、表面がしっとりしてきたら完成です。完成後は余分な溶液を拭き取り、風通しの良い場所で1日ほど乾かします。グリセリン処理をした植物は、通常のドライフラワーと比べて柔軟性があり、アレンジメントがしやすいという利点があります。
ドライフラワーの保存方法と長持ちさせるコツ
正しい保存方法を知ることで、ドライフラワーをより長く美しく楽しむことができます。最も重要なのは、適切な環境での保管です。高温多湿を避け、直射日光の当たらない、風通しの良い場所を選びましょう。特に梅雨時期は、除湿剤を併用するなど、湿度管理に気を配ることが大切です。
保存時には、埃から守るためにガラスケースやフレームに入れることをおすすめします。また、仕上げにヘアスプレーを軽く吹きかけることで、花びらの剥落を防ぎ、色あせも軽減できます。ただし、スプレーを付けすぎると不自然な光沢が出てしまうので、20-30cm程度離して軽く吹きかける程度にとどめましょう。
保存場所 | 適性 | 注意点 |
リビング | ○ | エアコンの風が直接当たらないように |
玄関 | △ | 湿度変化が大きいので注意 |
浴室 | × | 湿度が高すぎる |
窓際 | × | 直射日光による色褪せの危険 |
アレンジ例:初心者でも簡単にできるドライフラワーアレンジメント
ドライフラワーのアレンジメントは、生花よりも扱いやすく、長く楽しめるのが特徴です。初心者におすすめなのは、小さな花束やスワッグから始めることです。スワッグとは、複数の花材を束ねて壁に飾るアレンジメントのことで、玄関やリビングのアクセントとして人気があります。
基本的な作り方は、まず大きめの花材を中心に配置し、周りに小さな花材を添えていきます。色のバランスも重要で、主役となる花の色を決めたら、それに合わせて2-3色程度の花材を組み合わせるのがコツです。完成後は、リボンやラフィアで茎をしっかりと束ね、壁に掛けられるよう紐を取り付けます。
ドライフラワーを使ったインテリアのアイデア
ドライフラワーは、様々なインテリアアイテムとして活用できます。最近特に人気なのは、ガラスフレームに押し花として飾る方法です。透明な背景に繊細な花びらが映え、モダンな雰囲気を演出できます。また、リースやガーランドとして壁に飾ったり、クリアケースに入れてテーブルデコレーションとして使用したりと、アイデア次第で空間を素敵に演出できます。
花材の選び方とカラーコーディネートが重要です。例えば、ナチュラルインテリアには淡い色合いの小花を集めたアレンジメントが、モダンなインテリアには濃い色味の大きめの花材が映えます。季節感を出すなら、春はパステルカラー、秋は深みのある色合いを選ぶなど、室内の雰囲気に合わせて選びましょう。
よくある質問:ドライフラワーに関する疑問を解決
ドライフラワー作りを始める方からよく寄せられる質問について、具体的に解説します。特に多いのは、乾燥時間や色の保持に関する疑問です。例えば「なぜ花が茶色く変色してしまうのか」という質問には、直射日光による色素の分解が主な原因として挙げられます。これを防ぐには、明るすぎない場所での乾燥が重要です。
また、「カビが生えてしまう」という相談も多く寄せられます。これは主に乾燥が不十分な状態で保存してしまうことが原因です。予防するには、花材の水気をしっかり拭き取ることと、風通しの良い環境で十分に乾燥させることが大切です。特に茎の太い花材は、中心部まで乾燥させるのに時間がかかるため、注意が必要です。
よくある問題 | 原因 | 対策 |
色褪せ | 直射日光、経年劣化 | 日光を避け、スプレーで保護 |
カビ | 不十分な乾燥、高湿度 | 十分な乾燥、除湿剤使用 |
形崩れ | 乾燥方法の誤り | 花に適した乾燥法の選択 |
花粉の飛散 | 後処理不足 | ヘアスプレーでの固定 |
tells marketのおすすめアイテム
・Dry Bouquet
[ドライブーケ] その時の仕入れのお花で制作させて頂く為、画像はイメージとなります。 (注:器は付かず、ドライブーケのみのご発送となります)
お花の綺麗さは、 時間が経過しても、尚美しいと個人的には思っております。 時代の流れによって、様々なものが新陳代謝する中で、 そのもののエイジングを楽しむということもまた、日本独自の良き文化です。 お花が時間とともにドライになり、その中でも更にエイジングしていく、 そんな変わりゆく姿を楽しんで頂けたらと思います。

・Washi Life (花のある生活と日本伝統工芸の和紙)
まるで和紙の素材が植物に生まれ変わったようなラッピングとお花が一つになったブーケです。

・Small buds ~小さな芽~ フローレンティナ
小さな芽が大地から芽生えてくる、 力強さと可愛らしさを表現しています。 使用しているのは本物の植物を加工した プリザーブドフラワーで、 様々な形をしていて個性もあります。 そこにちょこんと置くだけで本物のお花や植物の芽が生えてきたような 明るさをもたらします。 小さなフラワーギフトにもピッタリで、コレクションとして並べて飾るのもおすすめです。

・ドライフラワーとフルムーン12年熟成ブラックバルサミコ ギフトセット
品名 フルムーン12年熟成ブラックバルサミコ 品種 ペドロヒメネス サイズ 200ml
品名 ドライフラワー

・ロスレスフラワーブーケmini
生花として使用しなかったお花たちを新鮮なうちにドライフラワーに加工し、小さなブーケに仕上げました。 さりげない日常のひと時にお花を飾ってみてはいかがでしょうか。 ちょっとしたプレゼントにも丁度良いサイズです。
※ロスフラワーですので、色々なお花の組み合わせがあり詳しい内容は選べません。 写真はイメージです。

・天球bottle flowers L
小さな花束をガラス瓶の中に閉じ込めました。 可愛らしいまあるいガラスは 天球をイメージし、小さな世界に咲きほこる花束を表現しています。 お花は、本物の植物を加工したプリザーブドフラワー・ソラフラワーを使用しているので、生命力を感じることのできるデザインになっています。 とても華やかに可愛らしくあなたの生活を彩ります。 中のお花は接着せずに制作していますので リペアすること、また、お花を取り除いてもガラスの器として使用していただけるようになっています。 もし、お花が色あせてしまっても器だけでも楽しめる。 そのようなデザインに仕上げました。

まとめ:あなたも今日からドライフラワー職人!
ドライフラワー作りは、正しい知識と少しの工夫があれば、誰でも素敵な作品を作ることができます。自然乾燥、シリカゲル、グリセリンという3つの基本的な方法を理解し、作りたい作品に合わせて適切な方法を選ぶことが成功への近道です。
失敗を恐れずに、まずは身近な花からチャレンジしてみましょう。季節の花を使って、お部屋のインテリアを楽しんだり、大切な思い出の花を保存したりと、ドライフラワーの楽しみ方は無限大です。この記事で紹介した基本的なテクニックを参考に、あなただけの素敵なドライフラワー作りを始めてみてください。
一度コツを掴めば、季節ごとに異なる花材を使って、年間を通じて様々なドライフラワー作りを楽しむことができます。また、作品作りの過程そのものもリラックスできる素敵な趣味となることでしょう。ぜひ、この記事を参考に、あなたも素敵なドライフラワーライフを始めてみてください。